昨日、ポールは一日中、日本語のお勉強。
テキストは、先日ご紹介した、齋藤孝の『イッキによめる!名作選 小学1年生』。
「声を出して読んだ方がいいよ」という私のアドバイスにしたがって、小学1年生に負けないように一生懸命大きな声を出して読んでいるポール。
なかなか可愛い。。。
と思ったのも束の間、次から次へと出てくる彼の日本語についての質問がこれまたやっかいなものばかり。
昨日のチャプターは宮沢賢治の『いちょうの実』。
その中に出てくるセリフ。
「これおっかさんの髪でこさえた網じゃないの。」
「そうだよ。おっかさんがくだすったんだよ。」
・・・〈中略〉・・・
「ぼくはそのときは化け物の胃袋の中でこの網を出してね、すっかりかぶっちまうんだ。」
「『おっかさん』って何?
『こさえた』って何?
『くだすった』って何?
『かぶっちまうんだ』って何?
全部辞書に載ってないんだけど・・・、とポール。
「『おっかさん』はお母さんのことだけど、今はそういう言い方する人はいないんだよね。『こさえた』は、「こしらえる」っていう動詞が元の動詞で、『作った』って意味だけど、今はあんまり使わないな。『くだすった』は昔の言い方で、今は『くださった』で『くれた』ってこと、『かぶっちまう』は、正しくは『かぶってしまう』だけど、男の人の言い方では、それを短くして・・・」。
こんなやり取りが、延々と繰り返され、わずか16ページの大きな文字で書かれたこの物語を読むのに、ナント費やした時間は3時間半。
日本語、本当に複雑すぎ。
敬語はあるわ、丁寧語はあるわ、昔の言い回しはあるわ、省略形はあるわ、もう大変
こういうことを考えると、英語って本当に良く出来た言語なんだと再認識。
アルファベットだけだし、活用だって限られてるし。
ポールが日本の日刊紙を読める日はいつになることやら。
コメント
ああ・・・そのテキストは難しいだろうw。
昔の言葉や方言には、現在の言葉をそのまま当てはめることが・・・・大変難しい。
例えば、どさんこが思うに、”こしらえる”にはいるんな意味があると思うのです。
単に”作る”ではなく”あれこれ考え、苦労して、思うような物に作り上げる。”のような・・・・感じ?
でも、小1の本だからなぁ・・・そういう疑問にぶつかりながら覚えるんだろうなぁ・・・子供は。
大人になったポールが1冊目でくじけないか心配ですw。
ポールがんばってますね。ポール!チャチャチャ ポール!チャチャチャ{パチパチ}
>Saoriさん
お久しぶりです。ポール、とっても頑張ってますよ。
自分の住所くらいは、しっかり上手に書けるようになりたいらしく、漢字を書く練習もたくさんしています。
次にお会いするときのポールの日本語に期待していてください!
>どさんこさん
そーなんですよ。
私も「これはちょっとな・・・」と思ったんですが、小学1年生用だし、子供が学ぶのと同じように勉強してもらった方がいいから、ま、いっか、と。
最後のチャプターは、芥川龍之介の『くもの糸』。
大丈夫か?ポール、と今から心配。