日本在住10年

今日、地下鉄の車内で、私の向かいに日本人の女の子と話の内容からアメリカ人と思われる男の子の20代前半カップルが座りました。

その男の子は、話すスピードと発音が幾分外国人っぽさを残しているものの、本当に日本語が上手。

彼女の早口の日本語にもしっかりついていっているし、若者らしくてとっても自然な日本語を話しているところがかなり高ポイント。

何年くらい日本にいるのかなー、なんて思いながら、かなり明らかな『チラ見』。

外国人の旦那と日本で暮らす私としては、どうしてもこういうケースは気になるもの。

ものすごく日本語が上手だったりすると、「どうしてそんなに上手なの?!」って興味津々。

ポールのいる日本在住外国人ワールドでも「誰の日本語が上手か?」なんていう話は、常に旬でナーバスな話題。

私が、

「ジョンは、本当に日本語が上手だねー」とか、

「今日、同じお店の隣のテーブルにピーターがいたけど、顔を見るまで日本人だと思ってたよ」とか、

「デイビッドって、日本語の新聞も読めるんだってねー」

なんて、ポールの友人たちの日本語能力を褒めようものなら、ポールは明らかな闘争心むき出し。

そして、そんな時彼がいつも言う言葉。

「だって、○○は、もう10年以上日本にいるんだもん。当たり前だよ」。

どこの世界でも、10年・・・っていうのは、やっぱり大きな区切りのよう。

事実、9年目までなら、日本語がカタコトでも「上手~」などと誉めそやされたりしますが、喜んでいられるのもそこまで。

10年経つと「流暢に話せて当然」と判断されて、評価はかなり違ってきます。

話せないと逆に馬鹿にされたり・・・。

ポールもそろそろ10年。

ちょっと日本語を話しただけで、「日本語が上手だね~」と言われているうちが『華』。

いまに「10年いるのに、まだ日本語その程度しか話せないの?」なんて非難されることのないようにそろそろ注意しなきゃならない時期に突入。

そういう意味、断酒までして日本語の勉強を再開したポールの判断は正しい。

っていうか、そこんとこ、本人が一番わかってるってことか。

コメント

  1. 初めまして。
    いきなりこんな意見を書くのは申し訳ないですが、9年でも充分な期間だったと思いますよ、日本語を習得するには。
    日本語教師の勉強をした際に、日本語学習者のメンタリティーなども学びました。
    時に学習者(特に日本在住者)が遭遇する問題で、最初のうちは片言の日本語でも「上手ですね!」とチヤホヤしてもらえるのに、しばらく時間がたてば「これだけ時間がたっているのに、まだこんな日本語も理解できないわけ?」と敬遠されてしまう例が挙げられています。その期間はすみません、正確な所は失念しましたが、3年以内であったのは確かです。それからすると日本人の感覚では9年もあれば日本語がかなり流暢であって当たり前なのです。
    どうやらポールさんは、日本で自分が差別されている、実の所よく分かりませんがよそ者扱い(They make Paul feel a strangerなのかな?ポールさんはどう感じているのかな)されると感じるようですが、ポールさんはいい意味でも悪い意味でも「イングランド人」であることを貫きすぎているようですね。これだと日本人に「違う人」扱いされても仕方ないですよね。ましてや、日本語でのコミュニケーションが難しいようですから、敬遠されても仕方ないですね。
    私はポールさんの出身地イングランドで2年ほど暮らしていました。来た初日から、英語を話すことを強要されましたよ。ビザの書き換えでも英語でのやり取りが前提ですよ。
    観光客ではない者が英語が出来ないことで、どれだけバカにされるかご存知ですか?もうこちらが必死で英語の勉強をしなければいけなくなるわけです。
    それから考えると、ポールさんの態度は英語教師という立場を差し引いても甘えていますよね。ポールさんだけでなく多くの外国人パブに集まってビール飲んでいるイングリッシュスピーカーに言えることですが。
    このままではポールさんはいつまでたっても日本人に受け入れてもらえませんし、ポールさんは差別されていると日本人に対してネガティブな気持ちを持ち続けるので?私が愛するイングランドの人を日本人に誤解されたくありませんし、何より最も愛する日本をポールさんに不当に誤解されたままでいたくないからです。
    ポールさんにもっと努力してもらうよう願ってやみません。
    ポールさんの日本語の勉強再開、遅すぎるようですが応援しています!これで、日本での暮らしがさらに快適になればいいのですが。。。

  2. はるさん、はじめまして。
    コメント、じっくり読ませていただきました。ご指摘ありがとうございます。
    本当におっしゃる通りだと思います。
    英語圏では、観光客じゃない以上、英語が話せて当たり前だと思われますから、会話が出来ないとホント生活そのものが苦しいですよね。
    私の友人もイギリスの銀行で口座を開設しようとして、会話ができなかったために、「英語が話せるようになったらもう一度来て」と追い返された、と言っていたし、入国審査で、留学希望らしき女子学生が、英語の質問に答えられなくて、入国させてもらえないという光景も見たことがあります。
    日本語学習者でも同じですよね。
    そう、確かに甘いといわれれば、その通りです。
    9年って、生まれたばかりの赤ちゃんが、小学4年生になるくらいの年月なわけで・・・。語学習得には充分すぎ。
    ポールがこのことに気付くのは、時間がかかった気がしますが、こちらで結婚もし、なんだかんだ言っても結局は日本が好きで、日本での生活に馴染もうと努力しはじめています。
    そんな彼を私は応援するのみですがね。。。
    今度こそ、なんとかめげずに日本語学習に取り組んでもらって、一日も早く、流暢な日本語を話し、漢字の読み書きもできるようになってもらいたいものです。
    はるさんのご指摘をしっかりと心に留めて、2人で頑張ります。本当にありがとうございました。

  3. こんにちは。
    改めて私の文章を見ますと、勢いにまかせて書いただけの部分も見え、かなり失礼ですよね。
    ポールさんが決心したわけですから、それを称えるだけでよかったものをこういう辛辣な内容の長文コメントを送ってしまったのですが、eri-ponさんからこういう丁寧な回答を下さって感謝しております。
    私はイングランド在住の最初の1年を日本語教師の勉強中心で過ごし英語が上達しない中で、イヤな思いを散々味わってきました。残り1年を英語習得に費やしていくうちにイングリッシュスピーカーの傲慢さに疑問を持つようになったのです。帰国してからさらにその思いが強くなりました。
    そんな中、遠距離恋愛のイングランド人との結婚話が出てきて、ネットで国際結婚について調べ始めてこのブログに遭遇したわけですが、最初の正直な感想はですね、
    「ちょ、ちょっとポールさん!!これじゃいつまでたっても日本人はあなたを受け入れないよ!!どうして日本に住んでいるのに、こんなに奥さんが一生懸命英語習得に努力しないといけないわけ!?」だったのです。どう見てもポールさんが日本であくまでも100%イングランドスタイルで暮らしているようにしか見えなくて。。。
    後はですね、eri-ponさんがポールさんのこと、すっごく愛してらっしゃるのだなあ、ということ。私は婚約者にはものすごく強気なので(「今度の訪日で、英語が通じないと文句を言ってごらんなさい、即効でドロップキック見舞ってやるから!」)私だったらポールさんに毎日ドロップキックです。大きな愛で見守ってきて、今まであまりポールに強く意見を言うことが少なかったのかしら?
    まあ、カップルそれぞれ事情が違うのですから、全て大きなお世話な感想なわけですが。。。
    ともかく、日本語学習で挫折しそうになることが多いと思いますが、eri-ponさんの大きな愛で叱咤激励していただいて、ポールさんに日本をもっともっと好きになっていただきたいと思っております。応援しています!
    またまた長文失礼いたしました。これからもブログの更新を楽しみにしております。

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