3連休中、料理がまったくダメダメな妻に代わって、夕方からせっせとディナーの準備をするポール。
「普段はサンドイッチばっかりだから、週末の夜は、ちゃんとした料理をしっかり食べたいんだ」と主張する彼だけど、妻の私は、日本食はおろか、ポールの口に合うようなイギリス料理なんて絶対に作れっこない。
結局、ポールが自分の食べたいものを食べるには、自分で作るしか方法がない。
料理が苦手な私には想像もつかないけれど、もともと料理好きと思われる彼は、それがまったく苦ではない様子。
ネットでレシピを調べて、自分の食べたいものを、自分流のアレンジを加えて、とっても上手においしく作ってくれる。
料理をしている間も鼻歌なんか歌って、楽しそう。。。
今夜のメニューは、『チキンカツレツのブレッド・ソースがけ』。
ガーリックやハーブでしっかり下味をつけたチキンを油で揚げて、『ブレッド・ソース』をかけて食べるのだそう。
どうしても今夜は、『ブレッド・ソース』が食べたくなったポール。
イギリスでは、ターキーやチキンなどの鳥肉料理と一緒に食べる、極めてメジャーなソースらしく、スーパーに粉末状のものが売られているので、それに牛乳を加えるだけで簡単にソースができるのだそう。
というわけで、材料を揃えて自分で作るのは今回がはじめて。
何度も味を確かめながら、丁寧に丁寧にかき混ぜて作ったクリーミーな『ブレッド・ソース』。
クッキング中の、ポールの毛もじゃデカ足の足元には、いつものように、しっかりバブーもスタンバイ。
「危ない!」、「邪魔!」って何度注意されても、一向に立ち去る気配なし。
「料理中のキッチンにいれば、ポロッと食べ物が上から落ちてくることだってあるんだもん」なんて、ニンマリ。
そして、数時間後、やっとお待ちかねのディナーが完成。
カツレツにクリーミーなソースがたっぷり。
はじめて作った『ブレッド・ソース』は大成功
食事がはじまったのが10時過ぎで、お腹がすいていたことに加えて、ガーリックとハーブが効いた思いっきり食欲をそそられる味で、こんなに量があるのに2人とも見事に完食。
材料にこだわる『男の料理』がおいしいというのは、よく言われることだけど、ポールの料理は本当になかなかのもの。
見た目はダイナミックだけど、こだわっている味の方はなかなか繊細で気が利いている。
アメリカ英語が今よりもっと主流になって、イギリス人のポールに英会話講師としての仕事がなくなってきたときには、小さなパブのシェフ兼バーテンダーとして十分やっていけるだけの実力はあると妻の私は本気で思っている。
そんなおいしいディナーを堪能しつつ、ふとキッチンに目をやると、1人(一匹)取り残されて、たそがれているバブーの後ろ姿があった。
後ろから見ても、何ももらえなくてイジケてるのが痛いほどよくわかる。。。
『ふんっ、人間はいいな~』
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