その言葉に救われる

仕事をしていて落ち込んでいる時、同僚や先輩社員が何気なく言ってくれた一言に大いに助けられることがある。

入社したばかりのころ、とんでもない凡ミスをやらかした。

どう謝ろうかと悩んでいたのに、そのとき私に仕事を教えてくれていた先輩は、笑いながらこう言った。

「そういう想像もつかないことが起きるものなんだよ」。

確認不足の単純なミスだったのに、先輩がそう言ってくれたことで、大いに救われたのをいまだによく覚えている。

今から7年くらい前、冬休みを取って友人とパリ旅行に行った。

当時は函館に住んでいたため、千歳空港に到着後さらに夜行で函館に戻り、重たいスーツケースを抱えて家に着いたのは、午前3時。

今だったら、余裕を持ってもう一日休みを取っていたと思うけど、当時は若さゆえ無謀な強行スケジュールを組んでいた。

翌日から仕事で、出勤時間まで6時間。

そうとわかっているなら寝なきゃいいのに、私としたことが、深い、深~い眠りについてしまった。

体内時計の狂いと疲れで爆睡。

午前10時、上司からの電話で目が覚めた。

長期休暇を取ったあとといえば、職場のみなさんにお土産を配って、休みに協力してもらったことを感謝しなくちゃならないのに、寝坊・・・。

完全なる寝坊・・・。

一番やってはいけないこと。

上司からの電話で目が覚めて、時計をみたときには愕然として言葉を失った。

慌てる私を気遣った上司の言葉。

「いや、いいんだよ。そんなに慌てなくて。声を聞いて、無事に帰ってきてることがわかってほっとしたよ。連絡がないから何かあったのかと思って心配したぞ。こっちは大丈夫だから。準備できたら来てくれ。慌てなくていいからな!」。

寝坊して遅刻して、しかもすっぴんのまま会社に行ったのは、後にも先にもこの時だけだけど、あの時の上司の言葉にどんなに救われたことか・・・。

そして、昨日。

仕事を終えて帰ろうとすると、ある大先輩とすれ違った。

「お先に失礼します」、「お疲れ様」と言葉を交わしたあと、先輩は、くるりと振り返ってこう言った。

「もうすぐ今の仕事も終わりだね。どうだった?1年やってみて。自分の決断は正しかったと思うでしょ。たった1年だったけど、多分5年から7年くらいに匹敵する充実した濃い1年だったんじゃないかな?大変だったと思うけど、本当にいい経験ができたんじゃないかな」。

凹み週間だっただけに、帰りがけに言われたこの言葉が、なんだかとてもジーンときた。

この1年、いろんなことがあった。

何が正しくて、何が間違っているのか、わからなくなって、考えさせられることが多々あった。

でも、本当にいい経験をしたと、きっとあとで思えるだろう。

それだけは間違いない。

そう思うと、気持ちがすっと軽くなった。

だけど、この先輩。

本当にいい先輩なんだけど、いつも最後の一言が余計なの。

「それはそうと、心なしかふくよかになったんじゃない?」。

以前から、本人以上に、私の体型を厳しくチェックしてくれている(笑)。

会えばいつも一言コメントがあるけど、やっぱり最後の一言は女性には禁句。

いくら事実とはいえ、この一言を歓迎する女性はいない。

思いっきり痛いところを突かれてしまった。

いや、先輩を恨むまい。。。

自業自得。

でも、この一言のお陰で、せっかくの「救われる言葉」がかき消されてしまったのは間違いない。

とはいえ、良いことも悪いことも正直にちゃんと指摘してくれる先輩こそ、ある意味、得難いのかも。

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コメント

  1. 仕事って慣れてくると努力でどうにかなるテクニカルな部分よりも精神修行の要素が多いですよね。その上司の方の「ふくよか」発言。親しみを込めたつもりだったのでしょうか…?今では立派なセクハラ発言や上司だから目下に言えるパワハラ発言になるのでは…なんて考えると何も言えなくなってしまいますね。
    でも体の事はホント、親友にだってあまり言われたくないよね。
    以前の日記でeri-ponさんは身長170センチと書いていましたが、私も同じ身長^^何だか勝手に親近感が沸かせてもらっています。ウェッジ履くと180センチ、大抵の男子が低く見えますね。ショートヘア&リーバイスの頃は女子トイレでおばさまに男の人?という一瞬ぎょっとした視線を向けられた事もあり、以来女性らしい髪型を心がけておりまする…。

  2. 先輩の余計な一言北海道人にありがちです。悪気はまったくなくぽろっと口からでてしまうんですよね。今私も北海道を出て海外にいるといろんな出身地の友達ができ、ある人には「ミッツィーさんは敵を作る性格ですよね~」なんて言われちゃいました。
    でもeriponさんはいい同僚や上司に囲まれて仕事されてる感じがわかります。痛さを言葉で人に言えないバブーちゃんの目の怪我に比べれ
    なんて事ないかも、、。

  3. >ぽちこさん
    仕事って確かに、慣れとともにテクニカルな部分より精神的な要素が増えてきて、だからこそ悩みも深く大きくなってきますよね。
    テクニカルな部分なら努力で補えるけど、精神的な部分はそう簡単には矯正できないし。。。
    「ふくよか」発言は、先輩に悪気がないことがわかっているので、笑ってごまかすのみです。セクハラがどういうものかわかっている人はこういう発言は絶対にしないはずなので。。。
    私もハイヒールがすきなので、身長は常に175cmくらいになってます。
    まさに大女。
    私も、信号待ちしていたときに、隣に並んだおばさまに、思いっきりぎょっとされたことがあります。。。
    ぽちこさんとは本当に話が合いそう。

  4. >ミッツィーさん
    そっか~。余計な一言は北海道人にありがちなんですね。
    確かに私もそのひとり。
    特に飲むとその傾向は顕著で、翌日二日酔いの頭を抱えて反省していることがよくあるので、先輩のことをとやかく言えません。私も酒の席で、どんなに敵を作ってきたか。。。
    口は災いのもと・・・ですよね。
    最近、愚痴はすべてを受け入れてくれるバブーに言うようにしています。

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