「バブーは癌なの?!癌じゃないの?!ブログを読んだ限りでは『癌なのに何もしていない』と言う感じがするの。ちゃんと説明して!わかりにくいっ!」。
いつもブログを見てくれて、バブーと私たち夫婦のことを心から心配してくれている友人から説明不足だとお叱りを受けました。
自分で読み返してみましたが、確かにその通り。
バブーが癌だと判明したけれど、北大動物病院で検査したあとは、飼い主が無事を喜んでいるみたいだから、大丈夫なんだろう、というのはわかるけど、「癌なのに手術は?!」、「抗がん剤の投与は?!」、と疑問を抱いている方も多いはず。
文章力の無さ、説明の下手さに加えて、バブーが癌だという事実を受け入れたくない気持ちが、詳細な説明を避け、表現をあいまいにしていたのかもしれません。
衝撃の宣告から数日、徐々に、冷静さを取り戻してきたところで、きっと一生忘れらないことになる2009年3月の、今回の出来事を、今日は事実だけをそのままに残しておきたいと思います。
バブーの体調不良の始まりは、去年の9月2日からでした。
そのときの様子は、「バブー、本日、体調不良」(←過去記事はココをクリック)にあります。
でも、決して、大量の真っ赤な血、というわけではなく、本当によく見なければわからないほどの微量の鮮血で、慌ててすぐに病院に連れていったものの、「血便はわんこによくあること」と、抗生物質を投与され、様子を見ましょう、ということで済まされました。
今思えば、この頃から、バブーはほぼ毎日のように血便をするようになっていました。
ただ、我が家では時々、生の牛肉を少量食事として与えることがあったので、それが消化されないままに出ているのでは?と勝手に思い込み、先生の言うとおり、気にするほどではないと、そのままにしていました。
この頃の血便は、毎朝のお散歩で外の明るさの中で見ている私は気づくけれど、家の中のトイレシートの上で見ているポールにはまったくわかならいほどの微量のものでした。
そして、半年後の今月はじめに、ポールが気づくほどの明らかな血便をしたことで、「やっぱり何かおかしい」と感じたのですが、それでも、「切れ痔疑惑!」などとまだまだ楽観的に考えていました。
そして、その数日後にバブーが吐血したときに初めて、慌てて病院に連れて行ったのです。
レントゲン、エコーの診察を受けたところ、何も異常は見当たらず、下血と吐血は無関係とのことで、胃炎を抑えるためのステロイドなどの投薬治療を1週間続けることになりました。
お尻の方は、ただちょっと切れているだけでしょうということで軟膏を塗ってもらっただけでした。
そして、1週間後、薬の効き目と治り具合のチェックのために病院に行ったとき、たまたま先生が、バブーのお尻から、何か赤いデキモノが出ていることに気づいたのです。
「あれ、なんだろ、コレ?!」が、先生の最初の言葉でした。
私とポールもはっきり見たのですが、バブーのお尻から、確かに小豆粒大の赤いデキモノが飛び出ていました。
先生がそれを指で押すとお尻の中に入ってしまい、その後は、お尻の近くを指で触っても先生でさえ、そのデキモノを確認できなくなってしまいました。
それが腫瘤だったのです。
その時の説明では、「さっき見たとおり、腫瘤があることは明らかです。血便はこれが原因だと思いますので、内視鏡で検査をして腫瘤を切除します。この腫瘤が良性だった場合には、その後の治療は何も必要ありません。ただ、悪性だった場合には、もっと大きな手術をして、根元から悪い部分を切除する必要があるかもしれません」とのことでした。
すぐに、日を改めて、全身麻酔による大腸内視鏡検査と腫瘤を切除する手術をし、切除した腫瘤を病理検査に出したところ、1週間後にその腫瘤が、「悪性=大腸癌」だと判明しました。
病理検査報告書には、こうあります。
「粘膜内に限局した高分化型の腺癌(大腸癌)が認められました。(中略) ポリープ状に隆起した粘膜の粘膜層内に限局して侵潤増生する上皮内癌ですが、切除縁付近にも達しており、局所再発の可能性が否定できません」。
その結果、まだ2歳という若さから慎重に扱わなければならない特異なケースとして、バブーは北大動物病院の専門医の手に委ねられることになり、再度、内視鏡やエコーによる精密検査を行ったところ、「今は体内に他のがん細胞は見当たらない=前回の腫瘤切除手術でがん細胞はすべて摘出済み」ということが判明したのです。
幸いなことに、覚悟していた更なる手術も、抗がん治療も必要ありません。
早期に発見できたことが不幸中の幸いでした。
今は何の手術も治療も投薬も受けていません。
ただ、再発の可能性は否めないため、定期的に検査を続けることになります。
「バブーは癌なの?!癌じゃないの?!」と聞かれれば、「癌だった」というのが正しい答えになると思います。
しかしながら、わずか2歳で癌が見つかったということは、おそらく体質的な要因も大きいと思われ、「また癌になる」という可能性が高いため、手放しでは喜べない、というのが実情です。
だからこそ、飼い主として出来る限りのことをして、バブーとの濃密な日々を過ごして行くしかないと思っています。
今日の日記は、飼い主としての記録のためでもあり、もしかしたら、これを読んでいただいた方の愛犬の癌の早期発見につながることがあるかもしれないと思い、詳細に書き留めておくことにしました。
癌は早期発見が一番大切です。
人間も同じですが、「癌になったらあっという間」という話をよく聞く一方で、「早期発見・治療をすれば完治も可能」、ということも多いようです。
恐らく極めて稀な、わずか2歳で癌を宣告されたわんこの飼い主として、バブーが味わった辛さを無駄にしないためにも、癌で苦しむわんこが少しでも減るお役に立てればと願って止みません。
昨今のペットブームで、私も含めてペットを過剰なまでに可愛がる過保護な飼い主が多いせいもあって、安易な精密検査には積極的ではない病院も多いようです。
でも、愛犬の異常に気づいてあげられるのは、やっぱりいつも見ている飼い主です。
取り越し苦労で終わるなら、それに越したことはありません。
取り返しのつかないことになる前に、気づいてあげること、それが何より大切だと思います。
今日は本当に長くてスミマセン。。。
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コメント
eri-ponさん
何より 今日も元気なバブーちゃん、よかったです{スマイル}
今回の腫瘤切除でガン細胞は取りきれて、周りへの浸潤もなかったということなんですね。本当に良かったです{キラリ}ガンのタイプも もしも低分化型だとたちが悪いけど、高分化型とのことですね、その点もよかったんでしょうね。
とにかく 2歳という年齢を考えると eriponさんのおっしゃるように体質というか、遺伝的なもの?なのかな・・うちの父、大腸がん完治!ですが、先生から大腸は胃とは違い出来やすい体質があるとの事、毎年内視鏡検査して、ポリープを取っています{汗}犬の場合はわかりませんが、バブーちゃんも定期検査で確実にカバーしていけると思います。
すみません、長くなってしまいました。
今日はいいお天気{晴}バブーちゃんも楽しい1日になるといいですね{チューリップ}
そういうことだったのですね。よーくわかりました。
私は単純なので、とりあえず安心、あー良かった。で、終わってしまうのですが、より詳しく教えていただいたら、なお、安心しました。
今後万が一、うちのクレアやほかの子たちが癌を疑う時の参考になると思います。
話せないのだから、飼い主である私たちがよーくみてあげなければと、あらためて思いました。
昨日子供たちと「マーリー」を観てきました。
号泣でした・・・。
とにかくバブーちゃんが元気そうでよかったです。これから不安な日々で続くでしょうが、ママとして気を強くもって下さいね。 私はメルを四歳で突然心臓マヒで亡くしました。心の準備もお別れも言えずに・・・。今もその時の事はきちんと思い出せません。そして心配した家族がチェリーを迎えてくれて・・そのチェリーも十二歳半で二年半前に亡くなりました。その後ぺットロスでブログをさ迷っている時バブーちゃんにめぐりあったのです。うちはヨーキーでしたが、メルの性格チェリーの笑い顔がそっくりなんです。時々泣けるけど、すごく癒されています。ありがとうバブーちゃん、いつまでも元気でいてね!
北大で精密検査したのであれば、とりあえずは大丈夫でしょう♪
うちの子もお腹が弱く、チョットストレスがかかると下痢になるので、病院へは良く通っています。
とりあえず整腸剤でウンチの状態が良くなるので、今は様子見が続いています。
犬は自分で調子の善し悪しを伝えられないので、飼い主がシッカリ見てあげないと、と改めて感じさせられました。
「分厚くて面白い本」
バブーちゃんにも、そして他のワンチャンにも、勿論うちの子にもそんな人生を歩んで貰いたいです。
頑張って下さいという月並みな言葉しか言えませんが、頑張って下さい。
辛い事を書き残す勇気に、eri-ponさんの強さを感じました。
凄く凄く辛い事だったと痛いくらいに感じましたし、
まだこれからの事とか考えると不安もあると思うのに
こんなに冷静に今までの事を書き残すのは、
とっても本当に勇気のいる事。
それを出来るeri-ponさんを尊敬するとともに
この強さできっとバブーちゃんを守っていけるって確信しています!!
それから、辛い事を思い出しながら書くことだけでも痛みが
よみがえってきて辛いのに、同じ愛犬家の為に
『癌の早期発見につながるために』なんて思えるeri-ponさんと
出会えた事に本当に感謝です。
いっぱいいっぱい色んな勇気をもらいました。
ありがとう&これからもず~っと応援しています。
>コメントをいただいた皆様へ
私と同じように、バブーのことをご心配いただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
バブーは今回は、運良く、がんを早期発見することができました。
愛犬が一日でも長く健康な日々を過ごせるように、との願いは飼い主ならみんな同じ気持ちですよね。
この先、癌と闘う覚悟はできました。
そんなバブーと飼い主の成長を見守っていただければと思います。