母のこと

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毎週末を実家で母と2人で過ごしている。

こんな風に過ごすのは、20年ぶり。

子供の頃から変わらない母の手料理をまた毎週味わえるなんて、ついこの間まで想像もしていなかったこと。

「自分が年を取る」ということは、「親も年を取る」ということ。

至極当たり前のこのことに今年は嫌というほど気づかされている。

私は、父と母と3姉妹の5人家族で育った。

かつて週休2日などと言う言葉がなかった時代をサラリーマンとして過ごした父は、ただひたすら仕事に忙しく、何不自由ない生活をさせてくれたことに心から感謝しているけれど、恐らく多くの家庭がそうであるように、家族の中心はいつも母だった。

人一倍明るくて健康で、私の記憶のある限り、風邪で寝込んだことなど一度もなく、ずっと専業主婦で家を空けることもほとんどなかった。

家の中の明るい雰囲気はすべて母によって生み出されていたもの。

まさに「太陽」みたいな存在だった。

小さい頃は、お菓子を作って子供たちの帰りを待ち、手編みのセーターや帽子、手袋を魔法のようにあっという間に作り、着せ替え人形の小さな洋服なんかも次々と作って喜ばせてくれた。

機械にも強くて、家電製品の修理もお手のもの、電球の交換も庭仕事も、家事のみならず、家のメンテナンスを含めて、家のことはほとんどすべて父に代わって母がこなしていた。

教育にも熱心で、宿題には徹底的に付き合い、夜寝る前は、本の読み聞かせをかなり大きくなるまで続けてくれた。

3姉妹を連れて、夏は海に行き、冬はスキーやスケートの猛特訓。

なんでもこなすスーパー・ウーマン。

子供たちが成長して家を出て、父が定年してからは、パソコンや中国語を習い、ボランティアで札幌の観光ガイドをしたり、友人たちと頻繁に旅行を楽しむような積極的で活動的な自立した女性。

それが母のイメージだった。

つい最近までは。。。

そんな母がすっかり年を取って弱々しく、そして臆病になってしまった。

もちろんきっかけは父の死とその直後に起きた自身の怪我と入院。

これまで母親のことを心配したことは一度もなかったけれど、退院したとはいえ、父のいない家でただひとりぼっちで不自由な体で過ごす生活は、相当ストレスに満ちたものであることは娘の目にも明らかで、「とても放ってはおけない」という気持ちを今初めて感じている。

母が溺愛している、もうすぐ4歳になる孫のトト。

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どんどん言葉を覚えて、

昨日まで出来なかったことが今日できるようになっている。

そんな成長ぶりに目を細めていた母は、甥っ子とは逆に、

去年まで出来たことが今年はできなくなっていたりする。

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誰もが通る道だと分かっているけれど、それを認めるのは本人も周囲もなかなかつらい。

人に頼らず、何でも自分でこなしてきたスーパー・ウーマンの母の場合は尚更のこと。

日曜日の午後。

そんな母を残して、実家から自宅に戻る帰り道。

とめどなく切なくて寂しくて、いつもちょっと涙目になってしまうのです。

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コメント

  1. 入院中、
    ――― 『母が縮んだ・・・』 ∑( ̄□ ̄;
    と、突然、気付きました。
    それは、病棟の廊下を並んで歩いていた時のこと。
    それまでは、ベッドから人を見上げる生活をしていたので、
    気付かなかったんです・・(V_V;
    病状の急変で危機的状況に陥ってる間、<約一ヶ月間
    体中に管が繋がれ、酷い皮疹と浮腫みで別人の様になり、
    おまけに挿管されて呼吸器まで付けた我が娘を、
    ひたすら見守るしかできなかった母。。。
    そんな母の心労を思うと、
    そりゃ、縮むな・・・(汗) <納得
    娘としてできることは、私には少ないのですが、
    母より長生きして、見取ってあげるのが私の親孝行と思ってます。
    一患者として、「人の死」がけっこう身近な私でも、
    自分の母が死ぬということに、あまり現実味を感じません。
    ただ、一つ分かっているのは、
    その時は、自分は後悔の嵐だろう・・・ということです。
    仮に、母にできるだけの事をやったとしても、絶対に後悔するでしょう。

  2. eri-ponさんの気持ちが痛いほど伝わり、私も涙目に・・・。
    もちろん自分の母への気持ちも同じです。
    耳が少し遠くなってきて、昔はもっと早くできたのに、やけに独り言が多くなってきているとか・・・。
    逆に今母である私は、子供たちにとって明るい太陽ではない。
    どちらかといえば、ただの専業主婦なのに手抜きばかりだし、悩んでばかりいて、時々感情的に怒りがちだし・・・。
    悪いことばかり考えず、良いことに目を向け明るく生きなくては!
    昔から根暗ではあったけど、しーんとなるのが嫌いだったB型の私。
    もっと明るく生きる。子供たちに根暗がうつらないように。
    何の根拠もないのですが、eri-ponさんのお母さんは、大丈夫だと思います。だって、素敵な3姉妹という家族がついているから!

  3. 私も昔、父が闘病生活を送っていた頃、ひとり札幌に残して東京に帰るのがものすごく辛くて、よくウルウルしながら帰ってきました。
    その後、独りになった母との別れは、最初いつもウルウルでした。
    最近は、母の白髪は増えていきますが、母なりの楽しさを見つけて、仕事の合間にお友達と出かけたり、コンサートに行ったり、とっても生き生きしてくれているので、安心して過ごすことができます。
    eriponさんのお母様もきっと、もう少し落ち着いたら、ひとりの生活にも自信がついて、お友達とまた楽しく過ごされるのではないでしょうか。
    それにしても、毎週末ご実家に戻られるeriponさん、偉いな。
    たっぷり親孝行できますね♪

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