祈りが通じますように

先日、会社のわんこ好きが愛犬の写真を持って集まった「わんこ飲み会」。

みんな愛犬家だから、お酒を飲みながら心置きなく愛犬自慢ができて、情報交換が可能な、わんこ好きにはたまらない飲み会。

この会を企画してくれた、ヨーキー・キリーちゃんの飼い主さんからは、飼い主がお楽しみ中にお留守番を強いられている他のわんこたちにおもちゃのプレゼントまで。

そんな楽しい飲み会があったのは、先週の水曜日のこと。

巨大地震はその２日後。

そして、参加者のひとり、マルチーズのマメちゃんの飼い主さんの実家があるのが、地震と津波で壊滅的な被害を受けた「陸前高田」だったのです。

生まれ育った街で、家族はもちろん今も親戚の多くが「陸前高田」に住んでいるというNちゃん。

家族からは地震直後に「無事」との連絡があったものの、津波が街を襲ったのはその後。

それ以降は、現在にいたるまで一切連絡が取れていないそうなのです。

連絡を取る手段がない以上、向こうから連絡が来るのをひたすら待って、ただ無事を祈るしかない、と。

どんなに心細くて不安な気持ちで日々を過ごしているかと思うと、本当につらくてたまりません。

こんな時こそ役に立って欲しいのに、充電もできず、回線が混乱しているのかまったく使い物にならない携帯電話。

ここ札幌でも、私が使っているａｕはいまだにメールの送受信が不安定で、妹が土曜日に送ってくれたメールが届いたのは、今日の夕方。

月曜日に母に送ったメールは、「送信済み」になっているにも関わらず、いまだに届いていないとのこと。

札幌でさえそんな状態。

今朝、テレビを見ていたら、取材スタッフのひとりが、ようやく岩手の兄弟と電話で連絡が取れた、まさにその瞬間の映像が流れていました。

テレビカメラがあることもお構いなしで、涙で顔をくしゃくしゃにして、「心配させるなよ！どこに行ってたんだよー！！」と携帯電話を握り締めて力の限り泣き叫ぶ若い男性スタッフ。

オトナだから、男だから、と今まで仕事に没頭しているフリをして、押し殺していたあらゆる感情が、一気に噴出した瞬間だったのだと思います。

Ｎちゃんのご家族はもちろん、被災地の方々の安否確認が一刻も早く可能になることを、そして、「無事」との連絡が取れることを願うのみ。

一日も早く多くの人たちの祈りが通じますように。