雑感:イングリッシュか、グロービッシュか

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韓国出張の前、大型書店に立ち寄った。

その時、書店の中でかなりのスペースを占めていたのが、「イングリッシュ」ならぬ「グロービッシュ」コーナー。

ニューズウィーク2010年6月30号と東洋経済2010年9月18日号で紹介された、使用頻度の高い1500語を使って話す、非ネイティブのためのシンプルな英語術。

英語は世界の共通語だから、「ENGLISH」じゃなくて、「GLOBISH」とは・・・、なるほど~。

言葉なのだから、とにかく意思伝達を図ることが主目的。

英語が母国語ではない人たちが、発音や流暢さはさておき、限られた語彙と文法だけで、容易に言いたいことが言えるようにするためのツールが「グロービッシュ」なのだとか。

これまでの経験から言っても、非ネイティブ同士の英語はお互い理解するのに結構苦労する。

日本には日本の、タイにはタイの、フランスにはフランスの、非英語圏の国では、それぞれ独特の発音や言い回しの癖があって、お互い慣れるまでには少々時間がかかるもの。

ペラペラと頁をめくりながら、面白そう~と思ったけれど、さすがにイギリス人の夫を持つ身としては、ネイティブがすぐ隣にいるのに、いまさら「グロービッシュ」もないだろうとツール本を買うのはやめた。

でも、英語を母国語とするイギリス人のポールでさえ、アメリカ英語に慣れている人たちの中では、理解されないことがたまにあるくらいだから、非ネイティブの人たちが話すブロークン・イングリッシュが理解されないことがあるのはあたりまえ。

そう思うと、「グロービッシュ」はこれからの時代に必要なもの、やっぱり一度熟読してみたい気がする。

意思伝達が主目的といえば、行きの飛行機の中である出来事があった。

その日は朝が早く、機内で熟睡していたので最初はよくわからなかったのだけれど、目を覚ますと何やら後ろの方が騒がしい。

50代後半くらいの日本人の女性が立ち上がって、何やらキャビン・クルーと大声で話してる。

トイレに行った時、やっとわかった。

どうやらキャビン・クルーが、サービスのコーヒーをその女性の席で大量にこぼしてしまったらしい。

彼女は片言の英語で、必死に何かを伝えようとしている。

決して怒っているわけではなく、終始笑顔で何かを身振り手振りと英単語を駆使して説明している。

隣の夫に時々助けを求めているけれど、夫はまったく英語を話せないらしい。

耳を澄まして聞いていると、彼女が言いたかったのはこうだ。

「コーヒーをこぼされてしまったので、ズボンが濡れてしまった。着替えをしたいけれど、着替えのズボンを入れたスーツケースは、すでに預けてしまって手元にない。最終目的地はシンガポールなので、韓国で降りて、次の飛行機に乗り継ぐまでの間に着替えをしたい。韓国でのトランジットの間に、預けたスーツケースを一度出してもらいたい」。

最初は、多分、スーツケースのことを「トランク、トランク」と言っていたせいで、日本人の女性が要求していることがなかなか相手に通じず、そのうち、チーフ・パーサーの方たちも出てきて人だかりが出来ていたくらいだったのだけれど、結局はスーツケースの色や形状なんかも、ちゃ~んと伝えることができて、韓国に到着する頃には、「もうズボンが乾いたから、着替えなくても大丈夫。えっ、もうスーツケースを出す用意しちゃったの?」、なんていうやり取りが聞こえてきたほど。

飛行機を降りる時には、後ろの方で、なにやら楽しそうに別れを惜しんで大盛り上がり。

心の中で拍手!

良かった、良かった!

さすが、肝っ玉かあさん!!

その後までは見届けていないけれど、片言の英語で、ちゃんと着替えのズボンをゲット!できたはず・・・。

「グロービッシュ」の1500語があれば、もっと意思伝達が早かったのかどうか定かではないけれど、意思伝達に必要なのは、何より相手に伝えようとする「熱意」。

英語がちょっと人より上手でも、単語を知らないから、発音が下手だから、恥をかきたくないから、と伝えることを諦めてしまったら相手には何も伝わらない。

韓国での英語の商談を前に、そうつくづく思わされた教訓のような出来事なのでした。

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