イギリスのEU離脱問題

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イギリスのEU離脱が決定した。

夫のポールがイギリス人なので、このニュースにはかなり前から注目していた。

普段は常にどんなことに対しても、根拠となる裏付けをもとにイエスかノーか意見がはっきりしているポールだけれど、ここ数か月は徹底的に情報を調べあげ、「ステイ」でも「離脱」でも双方メリットとデメリットがあるから、調べれば調べるほど、どっちがいいのかわからなくなってきた、と珍しく弱気なことを言っていたこともあった。

もともとはずっと「ステイ派」だったけれど、気持ちが揺らいでいたようだ。

眠れずに、朝の3時過ぎまで母国のことを考え込んでいた日もあった。

でも結局は、「ステイ」派に落ち着いた。

「いろいろ調べたし、考えたけど、離脱はイギリスにとっても、ヨーロッパにとってもよくない」、と。

結果、「離脱」が決定したけれど、そうなるだろうことを予測していたから、「本当に残念だ」と嘆きながらも、驚きはなかった。

むしろ諦め。

BBCのニュースを見ていたら、EUに属するヨーロッパのある国の女性がインタビューで、「イギリスは一時の感情にまかせて離脱を選んだだけ。その後に何が起こるかなんて、その影響をわかって投票した人は少ないと思う」と言っていた。

事実、離脱決定後、イギリス国内でのネット検索の第1位が、「EUを離脱したら、イギリスはどうなるか?」ということなのらしい。

それをちゃんと理解してから投票するのが筋なのに、残念ながらそうではなかったようだ。

それゆえ、本当に「離脱」の危険性をわかっていた人たちからは、再投票すべきだという署名活動がものすごい勢いで広がっているのだという。

でも、どんなに署名が集まったところで、これほどの決定がくつがえることはないだろう。

今朝の北海道新聞朝刊に載っていた専門家・同志社大学大学院教授の浜 矩子氏の分析の最後の一節が興味深かった。

「人間は自分らしく生きることを容認されるほど集団への帰属意識を強める。自分を捨てて統一ルールに従うことを強いられるほど、集団から離脱したくなる。万事は自然体が一番だ。今日の欧州にとって何が最も自然体なのか。それを見出すための模索が、ここから改めて始まる」。

このことに尽きると思う。

ポールと一緒に生活していてもそう思う。

何かに従うこと、無理をして自分を合わせること、受け身であることをとにかく嫌う。

夫婦円満の秘訣は、お互い自然体でいること、お互いの考え方を尊重し、自由な精神でいられること。

相手に自分の理屈やルールで絶対に何かを強制しないこと。

イギリス人とは、そこに最も重い価値観を持つ人たちなのだ。

夫婦でさえもそうなのだ、いわんや・・・をや。

恐らく、今回「離脱」を支持した人たちの多くが、政治経済や損得よりも何よりも、とにかく、ただひたすらに、自分らしさを奪われること、他の誰かや何かに従うのが嫌な、支配されるのを嫌う国民性を持ち合わせているのだと思う。

だから、今回の離脱は私にとっても、「やっぱりね」、なのだ。

イギリスやEUの今後の動きからも目が離せない。

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