カズオ・イシグロ作品

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この週末、ノーベル賞で話題の作家、カズオ・イシグロ氏の小説をもとにした映画を2本見た。

「Never Let Me Go (わたしを離さないで)」と、「The Remains of the Day (日の名残り)」。

私は、「Never Let Me Go (わたしを離さないで)」に激しく心を揺さぶられ、

ポールは、「The Remains of the Day (日の名残り)」を大絶賛。

私たちふたりとも映画好きなのに、どうして今まで見ていなかったんだろうと思うくらいの、両方とも、とても印象に残る素晴らしい映画。

恥ずかしいことに、ポールも私も、日本生まれのイギリス人作家、カズオ・イシグロ氏を今までまったく知らなかったけれど、俄かに大ファンに。

「Never Let Me Go (わたしを離さないで)」は、日本でもテレビドラマ化されているので、ストーリーを知っている人は多いと思うけれど、ジャンルはSF。

臓器提供のためだけに作られたクローンの子供たちが主人公。

「臓器提供」のためだけにこの世に「生」を受けて、オトナになるまで大切に育てられ、「臓器提供」によって「死」を迎えることで、その人生を全うする。

クローン人間の「生」と「死」は、普通の人間の「生」と「死」と、と何がどう違うのか?

クローン人間にも「心」はあるのか?

単純に言うとそうだけれど、もっとずっと深~く、ずっしりと重く、静かに淡々と進むストーリーに心が揺さぶられ、最後は号泣。

特に主人公の3人の俳優さんたちの演技がもう素晴らしく、見ごたえたっぷり。

キャリー・マリガンの素直な可憐さ、「絶世の美女」と呼ばれるキーラ・ナイトレイのクラシックな美しさと怖さ、映画「沈黙-サイレンス-」でロドリゴ神父を演じたアンドリュー・ガーフィールドの演技の幅の広さにも感動。

クローン人間の臓器提供そのものも、今は「SF」の世界だけれど、近い将来、現実になりそうな気がするから怖い。

物凄くお薦めの作品。

「The Remains of the Day (日の名残り)」は、イギリスの貴族の暮らしと、忠実に仕える執事の話。

日本人には馴染みが薄いけれど、イギリスの文化や伝統を知る上で、非常に興味深い。

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「自分の仕事」を完璧にこなすことで、品位を保とうとする執事。

親の死にも動じない。

主人はあくまでも「絶対の存在」で、決して逆らわず、仕事以外の趣味や個人的意見はあえて持たずに、自分の感情は常に押し殺す。

ひたすらに孤独だけれど、「孤独」なことを「寂しい」とすら感じない。

はたから見れば、「他人に仕えるだけの、そんな人生のどこが楽しいわけ?」なんだけれど、彼にとっては疑いもなくそれが「最高の人生」。

執事役は、アンソニー・ホプキンス。

まさにはまり役。

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カズオ・イシグロ作品をまだ観ていない方はぜひ。

まったくジャンルの異なる2作品。

どちらもお薦め。

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