週末に見た映画『チェンジリング』のストーリーがとにかく強烈だった。
1920年代のロサンゼルスで起きた実話に基づくアメリカ映画。
監督はクリント・イーストウッド。
主演はアンジェリーナ・ジョリー。
映画の評価が高かったので、そのタイトルの意味さえもわからず、前情報なしに観た。
結果、
「これが実話なんて・・・、いくらなんでもありえない・・・」、とただただ涙。
悲しいというより、現実として起きた事件だということに、恐怖で震える涙。
「1928年のロサンゼルス。シングルマザーで、電話会社に勤務するクリスティンの息子、ウォルターが姿を消す。クリスティンは警察に捜査を依頼し、その5ヵ月後、警察からウォルターを保護したと朗報が入った。喜ぶクリスティンだったが、再会した息子は全くの別人だった。警察にそのことを主張すると、彼女は「精神異常者」として精神病院に収容されてしまう」。(「Wikipedia」から引用)
ストーリーは、幼い我が子が誘拐され、警察から「見つかった」との報告を受けて引き渡された子供が、「自分の子供ではない」と気づくところから始まる。
身長も違う、体の特徴も歯型も違う。
学校の先生も、行方不明になった子とは明らかに違うと言う。
母親が、「この子は自分の息子ではない」とどんなに主張し、証拠を並べても、警察は「手柄」のために、家出をしていた「別の子」を「替え玉」として用意し、「誘拐した子供を発見した」と世の中に見せかけ、それを信じない母親を「精神異常者」として病院に収容し、事件を「一件落着」で片付けようとする。
だがしかし、母は強かった。
どんなに屈辱を受けても、どんなに巨大な権力に逆らってでも、「警察が連れて来た子は我が子ではない」という主張を貫きとおし、本当の我が子を探し出そうと戦った。
アメリカ映画だから、最後はハッピーエンドになるだろうと、どこか楽観した気持ちで観ていたけれど、闘う母親の姿が、最後の最後まで痛々しくて辛い映画だった。
観終えた今も、母の気持ちを思うと辛くてたまらない。
映画を観た後で、英語の”changeling”の意味をWeblioで調べたところ、日本語では「幼いときに秘かに他の子と取り替えられた子供」だと分かった。
そして、某国に拉致された我が子を探し求める横田夫妻のことを思い出した。
我が子を失った夫婦を支えているのは、「希望」。
高齢になった横田夫妻が、なんとか我が子と再会できる日が来ることを、そんな奇跡を信じたくてたまらない気持ちになった。
多くの人に観てもらいたい映画。
人の「命」というものが、軽く扱われていると思える事件が、世界中で相次いでいる昨今。
とても考えさせられる映画。
お薦めです。
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