かれこれ20年くらい前のこと。
仲良しの女友達Nちゃんと2人で、インドネシアのバリ島旅行に行った。
波の音を聞きながらオイルマッサージをしてもらったり、ラフティング(川下り)をしたり、ウブドで芸術を楽しんだり、盛りだくさんの旅だった。
そんな大満足の旅で驚いたのが、帰り際のパッキングの時に、Nちゃんが洋服から下着、持ってきたサンダルやら何やらを次々と捨て始めたこと。
びっくりする私に、「帰りの荷物を軽くしたいから、旅行の時は必ず古いものを持ってきて、現地で捨てて帰ることにしてるんだよね。そうすれば、お土産を入れるスペースもできるしね」、と笑顔。
それを聞いたとき、「なるほど~、『旅の達人』は違うな~」、と思った。
旅行の時は「あえて古いものを持ってきて捨てる」、ということを「旅の裏技」として学んだ私は、早速、次の海外旅行の時に実行。
だがしかし・・・、私にはこの「裏技」はまったく向いていなかった。
全然旅行が楽しめなくなってしまった。
下着も洋服も、靴も、もうすぐ捨てるような古いものを旅行中に身に着けるのがどうしても嫌だった。
私にとって旅行というのは「非日常」の世界。
とっても特別なことだから、旅行を機に新しい下着、ソックスを買いそろえたり、旅行の時しか着ることができないような、普段は着たいけれどなかなか勇気がなくて着ることができない色の洋服やバッグ、靴を買うのが慣例であり、お楽しみ。
そして、その後も、これはあの旅行の時に買ったものだな~、と思い出してまた味わう。
そんなわけで、近々予定している旅行に備えて、せっせと買い物に行く私に、ポールが一言、「たかが1週間の旅行に、そんなに前から準備が必要なの?」。
その通り。
ポールは旅行の時、それが海外だろうと国内だろうと、準備するのは前夜。
しかも、30分で終わる。
下着も洋服も、新しいものを揃えることはなく、むしろ、着慣れたもの、使い慣れた、使って心地よいものだけを厳選して持っていくから、日常と変わりない。
捨てて帰ってくることもなく、ただいつも使っているものを持って移動するだけ。
これが「旅の達人」なのだと思う。
わかってる。
だけど、それだけじゃなんだか物足りない。
いつもと同じじゃ面白くない。
旅行が楽しいのは、行く前と旅行中、そして帰ってきた後までの全行程。
私にとって、準備を始めたときから旅行は始まってる。
これもひとつの楽しみ方。
旅の楽しみ方は人それぞれ。
旅を機に、ものを、捨てる人、いつもと変わらない人、新調する人。
誰が一番「旅の達人」と言えるのか。
その人が一番楽しめる方法が一番なので、正解なし。
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