お盆の思い出

子供の頃、毎年お盆になると滝川にある母の長兄の家に家族5人で遊びに行っていました。

当時、市内の老人施設に入っていた母の両親もお盆は伯父の家に来て、道東や道央に住んでいた母のもう一人の兄家族と弟家族の計5家族、大人10人、子供8人、総勢18人が毎年泊りがけで集まっていたのです。

夜ごはんは「握り鮨」と決まっていて、母の長兄が寿司桶いっぱいに酢飯を用意して、子供たちが大好きなまぐろやサーモン、イカ、タコ、エビを寿司職人ばりに慣れた手つきで大量に握ってくれました。

子供たちは大きなテーブルを大喜びで囲んで、伯父が握るそばから次々と食べていたので、今思えば、大人たちはほとんど食べることができなかったのではないかと思います。

食事の後は、大人たちはお酒を飲みながら昔話と近況報告に花を咲かせて、子供たちは家の前でみんなで花火をしました。

いとこたちが集まる楽しいお盆が小学生の頃は毎年続いていました。

全員が最後に集まった年はいつだったのか、今となっては思い出せません。

その後、私たちが中学生になる頃にはそれぞれ部活動や塾の夏期講習に忙しくてお盆も遊びに行くことができなくなり、母の長兄は定年を迎え、仕事の紹介を受けて本州に移住してしまいました。

祖父母も、伯父と一緒に大皿料理でもてなしてくれていた伯母も、誰よりも明るく元気だった母の弟も、車を運転して伯父の家に連れて行ってくれていた私の父も亡くなってしまいました。

大人と子供の総勢18人が泊まることができた、大広間のある2階建ての大きな伯父の家は解体されて空き地になり、集まる場所もなくなってしまいました。

大人になった今も、毎年お盆になると、親族が集まって過ごしたあの時の光景、賑やかな笑い声やみんなの笑顔を懐かしく思い出します。

いつも読んでいる大好きなブログの主さんが地元に里帰りした時の記事に、「子供達を連れて実家に帰る時代が人生の全盛期だと思います 」と書かれていました。

子育て中の方は毎日忙しくてお盆の帰省もひと苦労で、「人生の全盛期」などと思うことはないかもしれませんが、本当にその通りだと思います。

毎年当たり前のことが、当たり前じゃなくなる時がやがて来てしまうんですよね。

「子供達を連れて実家に帰る時代が人生の全盛期」。

その言葉がとても切なく心に響いています。

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