もともとDIYが趣味の夫。
2011年の東日本大震災の後、自給自足の大切さに目覚めて、自宅の狭い裏庭で、太陽光発電機や風力発電機、自動で水やりができる自家菜園を次々と夢中で作っていたのです。
使っていた材料はおもに空き缶や空き瓶などの廃材。
それが近所で話題になって、地元の新聞、テレビ、雑誌に相次いで取り上げられ、一時は「エコの達人」、「発電ピープル」などともてはやされ、「時の人」になりました。←ちょっと言い過ぎ。
だがしかし、こうしたDIYのエコ作品は、風雨にさらされ、劣化するスピードが早いのです。
それから10年経ったいま、あちらこちらが壊れてボロボロ。
年齢とともに膝と腰に痛みが出るようになってきた夫は、あんなに好きだったDIYもしなくなり、ここ数年は放置状態。
どんどん劣化が進んでくるので、台風が来るたびに、強風で壊れたパーツが飛ばされて、ご近所の建物や車、まして人を傷つけるようなことがあったらどうしようと心配で心配で。
作った本人は、「頑丈に作っているから大丈夫」というのですが、私にはずっとそのことが気がかりでストレスになっていました。
とはいえ、メンテナンスもできないし、まして解体なんて今の本人には絶対無理。
夫のエコの情熱はリスペクトしているし、一生懸命作っていたころのことを思うと、なかなか言い出せなかったのですが、10年を一区切りに早急な解体を提案。
夫の了承を取り付けた後は早かったですよ。
解体業者を探して契約。
雪解けを待ち、春に工事を依頼して、本日から解体工事がはじまりました。
頑張って作った夫には気の毒ですが、このまま放置しておくわけにもいかないので致し方ありません。
教訓。
「自分で壊せないものは作らないこと」。
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コメント
最後の教訓、心に染みました(笑)
全ての物は劣化が必至。
でも、日本はなぜ海外の様に築百数十年の素敵な家屋が無いのでしょう?
かといって、和風古民家に住みたいかと言われたら······。
100%改装済ならOKですが。
そうなんですよ~。
ヨーロッパの家屋と日本の家屋の違いはそこですよね。
イギリスなら、家を手放すときに住み始めた時より価値が上がって、高く売れる可能性があるのですが、日本ではそんなことは夢のまた夢。
20年もすれば価値ゼロ。
なんとかならないものですかね。
凄い、自給自足の生活目指してたのですね。どんな物でも年月が経つと劣化するもの。ポールも納得してくれて良かった。自分も一軒家に住んでいますが、家のリフォームなどは全てハウスメーカーにお任せしてます。でも、10年前のポール、いい笑顔だね。
そうなんです。
10年間楽しませてもらったのでもう十分です。
東日本震災後の2011年から2012年にかけて、ポールが夢中で作っていた作品の解体作業は解体業者の手で2日間で終了。
形あるものは、はかないものです。