PAUL OAKENFOLD – ポール・オーケンフォールド –

イギリス出身のポール・オーケンフォールドって知ってますか?
私は知らなかったのですが、ポールの最も好きなミュージシャンといえばこの人。

いつもとっても気持ち良さそうに彼の音楽を聴いています。私もすっかりハマりました。日本ではそんなに有名じゃないと思うので、知る人ぞ知る・・という感じなのでしょうか。。。

音楽のスタイル は、 プログレッシブ・ハウス、トランスで、ダンスミュージックの歴史において、常に最大の人気を誇ってきたDJ/プロデューサーなのだそう。インターネットで調べてみると、確かに彼についていろいろ出ています。ものすごい大物です。

あるサイトでは、「オーキーというニックネームで親しまれているPaul OakenfoldはChemical Brothers、Fatboy Slim、Underworldらの大物も凌ぐといわれる抜群の集客力と高額なギャラを誇り、UKにおいては80年代から現在に至るまで、常に最前線でダンス・ミュージック・シーン、ロック・シーンに君臨してきたトップ・アーティスト。」と紹介されています。そんなんですね~、知らなかった。

私は今まで、テクノやトランスを好んでいたわけではないのですが、最近はポールの影響でもっぱらこの手の音楽を聴いてます。

テクノやトランスは若者が好む音楽のように思われがちですが、ジャパニーズ・ポップスにすっかり飽きてしまった世代には、なかなか新鮮で心地いいですよ。

他にポールが好きなのは、
ピンク・フロイド、写真はアルバム「狂気」

アンダーワールド、写真はアルバム「Everything,everything」。

ピンク・フロイドやアンダーワールドは日本でもとっても人気がありますし、思いっきりイギリス的でお薦めです。
週末、お酒(できればGUINNESS)を飲みながら、部屋を暗くして聴いていると、宇宙を浮遊しているかのような不思議な幸せ気分に浸れます。

カラオケ

実は、ポール、カラオケ大好きなんです。

お世辞にも上手とは言えませんが(本人も分かってます)、ものすごく好きなんです。

去年ポールの親友のジョンと奥さんのキャロルが、はるばるイギリスから遊びに来たときには、滞在中の2週間、ほとんど毎日みんなでカラオケに行ってました。行くと3時間も4時間もノンストップで歌い続けます。

イギリスにもカラオケ(カラオキと発音します。オにアクセント。)はありますが、パブなどにあるのがほとんどで、見知らぬギャラリーの前で歌わなければならないそうです。そのため、余程歌に自信がある人じゃない限り、なかなかチャレンジすることはできないので躊躇していたようですが、個室だと聞くとジョンもキャロルも俄然興味を示し、毎日通い詰めました。

彼らの歌は、私の知らない英語の歌がほとんどでしたが、ポールは日本語の歌も披露していました。

ちなみに、ポールの好きな日本人アーティストは、
山崎まさよし、

Cocco(コッコ)、

三木道山。

十八番は、大好きな「孫悟空」の影響で、ゴダイゴの「ガンダーラ」。ポールはこの曲を心から愛しています。歌詞を全部ひらがなで書くことを要求されました。

曲調から言って、とってもエキゾティックな感じがするところがきっと好きなのでしょう。歌詞も本当にいいですよね。

極めつけは、ご存知、日本の歌「荒城の月」。

私は日本人がこの歌を歌っているのを一度も聞いたことがありませんが、ポールバージョンは、100万回聞いています。。。もういいです。

家での会話

良く人から聞かれるのですが、家での会話は、ポールは英語、私は日本語で話しています。

お互いかなりリスニング力はついてきているので、この日英のチャンポン会話で全く問題なく、ごく自然に会話が成り立っています。

最初の頃は、お互い、母国語じゃない言語を使ったりしていたのですが、言いたいことをスムーズに言えないと日常生活ではあまりにストレスがたまるので、いつの頃からか二人の間で、「自分の言語で話し、相手の言語を理解する」というスタイルが出来上がりました。

このスタイルが出来上がる前には、私が英語を使ったがために喧嘩をする、ということも多々ありました。

その一例が、コレ。
羽田空港での出来事。出発便まで時間がなく、とにかく二人とも空腹だったので、ポールに荷物を見ててもらって、私が食べ物を急いで買って乗り込もうと思い、出た言葉が、” Sit and wait!”。

全く心に余裕がない状態だったので、思わず叫んだ私でしたが、この言葉を聞いたポールの表情が急変。「僕は犬じゃない!その言い方は何なんだ!」と怒り始めたのです。私としては、「ちょっとそこで座って待ってて!」と言ったつもりだったのに。。。

こういうこと、本当によくあるんです。悪気は全くないのに。

いつもポールに、人に何かを頼むときは、”Could you ~” や ” Please~” を付けるように言われています。良く分かってます。

当然といえば、当然のことですが、ある国の言語を話すというのは、その言葉のニュアンスも含めて相手に伝わるので要注意です。

映画の趣味

ポールと私の映画の趣味は全く違います。

ポールの一番好きな映画はなんといっても『トレイン・スポッティング』。

あまりにも彼が絶賛するので、これまで何度か見ていますが、最初から最後まで全く良さが理解できませんでした。

ポールに言わせると、ユアン・マクレガーやロバート・カーライルら俳優陣はもちろん、音楽もめちゃくちゃカッコ良くて、内容的には、これこそが、真のブラック・コメディーというやつで、皮肉屋のイギリス人にはたまらなく面白いのだそう。

この映画は日本でもヒットしたので、この良さがわかる日本人がたくさんいるというのが私にはちょっとした驚きでした。

もうひとつの彼の大好きな映画が『パルプ・フィクション』。

彼によれば、ストーリーが予測不可能で、考えさせられる映画ということなのですが・・・。

ユマ・サーマン主演でこちらも日本でかなりヒットしましたが、私は目をそらしてしまう場面が多く、ストーリーも全く覚えていません。私の友人はあまりの気持ち悪さに途中で映画館を退席してしまったそうです。

これも『トレ・スポ』同様、好き嫌いがはっきりとわかれる映画のようです。
ストーリーうんぬんより、とにかく気持ち悪かったです。

映画の趣味が合わないこともさることながら、この生活でつらいところは、英語あるいは日本語以外の映画を一緒に楽しむことができないこと。

フランス映画でどんなに面白いものがあっても、ポールはフランス語は理解できないし、日本語の字幕も読めない(漢字が多く、かつ早い)ので、お手上げ状態。私一人で楽しむか、諦めるしかありません。

私が一番大好きなフランス映画『仕立て屋の恋』。

予測のつかないストーリー展開は、まさに一見の価値ありです。

現実をまざまざと見せつけ、夢や希望が全くありませんので、暗い映画を好まない方には全くおすすめできませんが、アンチ・ハリウッドの方なら気に入ること間違いなしの必見の一作です。衝撃の結末です。なんともフランス的なので、興味のある方は是非見てください。

それに、ポールに言ったら怒ると思いますが、主人公の俳優さん(実はフランス人コメディアン)、なんだかポールに似てる気がするんです(特に目が)。。。。

ポールの料理

ポールは料理がとっても上手

はっきり言って私は料理が恐ろしく苦手なので、私が作った料理を食べるのは二人にとってただの拷問。。。恥をしのんで告白しますが、一人暮らしをしていた時はガスレンジが家になかったほどなんです。最初の頃は、それでもポールのためにと一生懸命作っていたのですが、お世辞を言えない正直者のポールはだんだん無言で食べることが多くなり、いまやキッチンは完全にポールに奪われてしまいました。というより、身を守るためにはそうせざるを得なかったようです。

二人とも仕事をしていて、帰宅時間も不規則なので、一緒に食事ができるのは週末だけですが、時間がある時は、「今夜、何食べたい?」とポールが聞いてくれるので、私はリクエストするだけ。何時間も時間をかけて手料理を作ってくれます。彼が得意なロールキャベツやラザニアはもちろんキッシュやコロッケ、「とんかつ」やインドネシア料理の「ナシゴレン」などレパートリーもかなり豊富。

日曜の夜に欠かせない「からくりテレビ」をソファーに寝転がって見ながら、「お腹すいた~、まだ出来ないの~?」などと言ってる私って「妻としてどうよ?!」と一人突っ込みを入れたくなります。自分でもよく分かっています。最低です。

でも、家事でもなんでも苦手な人がするより得意な人がする方がいい、という合理的なポールの考えによれば、とっても自然な成り行きのようで、彼も特に不満に思っている様子はありません(私の勝手な解釈)。

ポールの得意料理「キッシュ」。めちゃウマです。

こんなふうにパイ生地から作ってくれます。

得意料理を前に満足そうなポール。特に料理名はありません。
ミディアムレアのお肉、マッシュポテト、フライドポテト、野菜の盛り合わせ。

「見てくれ」は、まぁこんな風にどれも大胆な感じですがマジでうまいっす。
ポールのお陰で、結婚以来、体重が大幅増。普通「幸せ太り」は男性がするもの。かなり微妙。。。

イギリス人にとっての『家』

イギリス人にとって家は、古ければ古いほど素晴らしい・・・、という概念があるようです。

その意味するところは、それだけ頑丈で強固に作られた家だということで、年数が経てば経つほど、価値が上がり、日本ではありえない話ですが、買った時よりも数十年後にずっと高く売れるということが良くあるそうです。

10年保障、20年保障などと謳って次々と販売している日本の木造住宅と違って、自分の一生以上の長さで保障されている(というよりそれが普通。あえて謳う必要もなし)のがあたりまえのイギリスでは、注文住宅を建てるということは極めて稀で、『家』というものは、すでに何十年も何百年も前からそこにあって、その中身だけを自分の住みやすいように作り変えて住むというのが一般的だそうです。だから古い家でも中は新築同様ということがよくあります。

これが、ダービーに行くと必ず止めてもらうポールの親友ボッズの家。いわゆるマンション(英語では大豪邸のこと。日本でいうマンションは意味が全く違うので注意。)
こちらが左半分。

こちらが右半分。

大きすぎて全体写真が撮れませんでした。
敷地の広さはわかりません。
部屋数も数えたことがありません。
3階のリビングルーム。

3階のソファコーナー。

3階のベッドルームのひとつ。

こんな感じの風情ある部屋がいくつもあって、イギリスの俳優さんがお忍びで泊まりに来ることもあるそう。もちろんリビングルームやバスルーム、ベッドルームは、1階にも2階にもあります。
ボッズの家は、と~っても古い家なので、ものすごく価値がありそうです。私には想像もつきません。

イギリス人にとっての犬

イギリス人にとって犬は、心から愛すべき動物のようです。

以前イギリスを旅行していたとき、日本人ガイドさんから教えられました。
「日本人にとっての犬は、ペット。ヨーロッパ人にとっての犬は、家族であり友達」と。
まさに人間と同じです。

イギリスには、動物を保護する法律があって、動物の虐待で罰せられると、二度と動物を飼うことはできなくなるそうです。(ポールの故郷ダービー近くの町では、動物実験に使われているネズミたちを助けるために研究所のあるビルが爆破され、その研究所が閉鎖に追い込まれたこともあるそう。)子供の虐待で罰せられても二度と子供を持つことが許されない、という法律はないため、イギリスでこの動物保護の法律ができたときには、他のヨーロッパ諸国からは「考えられない」とあきれられた程だとか。

ポールはよく、『結婚して、家を買って、子供がいて、犬がいる、というごく普通の生活』という表現をします。その度にいつも私は、『犬がいて』という部分がどうしても引っかかっていました。ポールは特別犬好きと言うわけでもないのに、必ず、家庭を持って落ち着く・・・という話になると、その中に「犬」が出てきます。「何故?!」と思っていたら、ポールの友達も同じような話の中に「犬」を必ず持ち出していました。もう、これで納得!

犬好きであろうとなかろうとイギリスでは、「家族の一員として犬がいる」というのがごく一般的なことなのだと。

ポールの妹ペニーの犬、秋田犬の「NIKITA(二キータ)」。日本では見かけない大きさの秋田犬です。(アキタと二キータ。音が似てるからこの名前がついたようですが、見た目、全く不似合いな名前です)。イギリスでも番犬として重宝がられているようで本当に巨大。アパートの中をノッシノッシと自由に歩き回っているのですが、私はあまりの大きさに食い殺されるのではと恐れおののきせっかく彼女と同じ故郷日本から来たのに友達になれませんでした。

ポールの友人ボッズの犬、スコティッシュテリアの「MAJ(マッジ)」。
こちらはまだ2歳で、めちゃくちゃキュート。
イギリス旅行以来、犬欲しい病が出て、写真を見ては癒されている今日この頃です。

イギリスの食べ物

「イギリス」について話すとき、まず真っ先に「料理がまずいよね。」と、多くの人が言います。ポールはそう言われていつも憤慨していますが、フィッシュ&チッブスに代表されるイギリス料理は、確かにゆっくり味わって食べるというよりは、酢を思いっきりかけてガツガツ食べる・・・イメージがあります。

味付けも極めて大胆。ポテトやグリーンピースが「食ってみろ~!」という感じでお皿に盛られ、見た目も大雑把。味わう、というよりは、「いかに空腹を満たすか」ということに重きを置いているようです。
サンドイッチも特大サイズ。

でも、決して「まずい」ということはありません。と~ってもおいしいです。
味のことを論じる類の料理ではないとは思いますが。。。
初日に食べた「ケイジャンチキンサンド」は激ウマでした。思い出しちゃった。あ~、また食べた~い!

ちょっといい話

もうかなり前の話ですが、「今日、とってもいいことがあったんだ!」と言ってポールがとっても喜んで帰ってきました。

聞けば、地下鉄の切符を買おうと自動販売機に並んでいると、ポールの前で切符を買い終わった年配の女性が、次にポールが切符を買っている間、ちゃんと切符を買えるかどうか心配で、すぐ横にそのまま立って彼を見守っていてくれて、買い終わると、「ちゃんと買えたから安心したわ。」と言って改札機に向かって行ったとか。ポールはとっても嬉しい気持ちになって「どうもありがとう!」とニコニコ顔で挨拶したそうです。

「え、そんなことで?!」と思われそうな話ですが、私は、「ポール、あなたって人は、普段そんなに人から親切にされてないの?そんなことで、100年に一度の出来事みたいに喜ぶわけ?」と思って、本当に涙が出そうになりました。

地下鉄では、ポールが座ると隣に人が座らないので、できる限り立つようにしているらしいし、東京の電車では「外人は座るな」とはっきり言われたこともあるらしい。

大好きな近くのホームセンターに買い物に行っても店員さんたちはすぐに逃げてしまうし、人種差別とは言わないまでも「外国人が苦手」な人の方が日本ではまだまだ一般的なようです。

外国に一度でも住んだことがある人なら「外国人として生活することの大変さ」を感じたことがあるでしょう。

言葉ができないことで見下されたり、ジロジロ見られたり、その国の習慣を知らずに恥ずかしい思いをしたり。

・・・そんな毎日を繰り返している外国人には、ちょっとした親切がとっても嬉しく感じられるんですよね。

その次に喜んで帰ってきた日は、交差点で、自転車に乗った小学生の男の子から、「これ、食べる?」とグレープ味のハイチューをひとつもらって帰って来た時だったかな。。。

子供には外国人ポールの寂しさが通じたのかも。

イギリス人のファッション

ポールは、生活のあらゆる点においてかなり合理的な考えの持ち主なのですが、ファッションについてもまさにそう。

穴が開いたり、サイズが合わなくなったり、という何らかの理由がなければずっと大切に着続けています。放っておくと、新しい洋服を自分から買いに行くことは絶対にないので、ポールの洋服を買うのは私の役目。見切りをつけて捨てるのも私の役目。

サイズもちゃんと分かってるし、色の好みは暖色系意外ならなんでもOK、そして何より大切なのが機能的であること。夏は涼しく、冬暖かく、丈夫で長持ち。希望はそれだけ。

デザインや素材についても一切文句を言ったことがなく、しかも全て愛用してくれるので、こちらも選び甲斐があるというもの。

ただ、夏に「コーデュロイ」のパンツが欲しいと言われたときはさすがに参りました。ポールに言わせると「コーデュロイ」は、とにかく履き心地がいいのだそう。

とはいえ、日本では夏に履く人はあまりいないので、見つけられずにいたら、8月に里帰りしたときイギリスにはありましたよ、たっくさん。

イギリス人はファッションについて本当に合理的。見てくれはどうあれ、自分が心地いいかどうかだけがポイント。


たとえ季節的には真夏だって、寒ければ分厚いセーターやオーバーコートも着る。真冬だって、暖かければTシャツ1枚に短パンで外に出る。

季節によって『衣替え』という認識がほとんどなく、体感温度によってのみ着る物を調整しているようです。

今回の旅行中も、キャミソールの人もいればオーバーコートを着込んだ人もいる、という感じで、服装だけ見ていると、「今の季節は何か分かってる?」と問いかけたくなります。

ケイト・モスやナオミ・キャンベルのようなスーパーモデルを輩出し、バーバリーやアクアスキュータムなど老舗ブランドも数多いイギリスではありますが、「イギリス人はファッションセンス・ゼロ」と一般的に言われる所以はこの辺にあるのでしょうか。。。