アメリカ人有名シェフの自殺

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アメリカの超有名シェフで、CNNのテレビ番組「パーツ・アンノウン(邦題:アンソニー世界を駆ける)」ホストのアンソニー・ボーデイン氏が8日に亡くなった。

番組の取材で滞在中の、フランスのホテルで、死因は自殺だった。

61歳。

我が家でもよくアンソニーの番組を見ていたので、自殺のニュースを知った時は2人で驚愕した。

世界中を駆け巡り、地元の人たちとローカル・フードを食べながらお酒を飲み、一緒にテーブルを囲んで、文化や政治について語る番組で、誰もがうらやむ、世界で一番羨ましい「仕事」をしていた人だ。

ベトナムに行った時には、当時のオバマ大統領と一緒にハノイの安いレストランで、プラスチックのイスに座って、瓶ビールを飲みながら政治について語ったエピソードは超有名。

番組側からではなく、ホワイトハウスから番組にオファーがあり、あの回が実現したそうだ。

入れ墨だらけのアンソニーのワイルドな魅力と、筋書きのないリアルさが視聴者を集め、ロシアの政治家がこの番組に出演した直後に暗殺されたり、ジャーナリストが出演後に当局に拘束されたりと、影響力がとてつもなく大きい番組だった。

キッチンの皿洗いから人気シェフになり、レストラン業界の裏を暴く本を書いて一躍有名人になり、番組のホストをつとめるようになった。

若い頃はドラッグにはまり20代の時に死にそうになったこともあると番組の中で告白していたが、そのやんちゃぶり、ロック・スターのような風情は60歳を超えた今も変わらない「カッコいい男」。

190cmの大柄、白髪で真っ黒に日焼けしたハンサムな顔、独特の低い声と語り口、毎朝柔術のトレーニングをしているという見るからに自身満々で屈強なタフ・ガイ。

豪快に食べ、飲み、語り、笑う。

そんな姿からは、「自殺」はまったく結びつかない。

自殺してからずっと、CNNではアンソニーの追悼番組をほぼ一日中放送、次から次へと新しい追悼番組が放送され、G7サミットやシンガポールで予定されている米朝会談のニュースはわずか数分放送されるだけで完全にかすんでいる。

このニュースの扱いの大きさは驚くほどで、ロビン・ウィリアムスが亡くなった時もこれほどではなかった。

アメリカでは、つい先日も、バッグが人気のデザイナー、ケイト・スペードが自殺したばかり。

人も羨む成功をおさめ、何不自由ない夢の生活を送っていると思われる人たちが相次いで自殺したことを受けて、自殺が増えているアメリカでは、番組で何度も警鐘を鳴らしている。

アンソニーのニュースのたびに、「あなた自身や、あなたの周りに悩んでいる人がいたら命のホットラインへ」、と電話番号が大きく表示される。

それほど深刻なのだ。

あるサイトでアンソニーの自殺の記事を読んでいると、「この自殺の記事を読んだあなた自身の自殺の可能性は、この記事を読む前よりも高まっています」と警告され、命のホットラインの電話番号がすぐ下に記載されていた。

何かで悩んでいる場合、「こんなに成功した人たちが自殺するくらいなんだから、自分なんて・・・」という思いに駆られ、後追い自殺が増える傾向にあるからだ。

どんな逆境も乗り越えるタフさを備えた、「すべてを手に入れた」彼を自殺に追い込んだものはいったいなんだったんだろう?

異国に住む一視聴者の私でさえも考えてしまう。

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