今は伝達手段が多過ぎて、便利になったようで、かえって面倒臭い、と思うことがよくある。
メールが圧倒的に増えてきて、いまどきメールは失礼、というのもないだろうと思うけれど、ビジネスでは電話の方が丁寧だという人がいるのは確かで、いまだにFAX連絡を基本としているところさえもある。
特にFAXについては、「ハイテク技術をもち、先進的なイメージがある日本人がいまだに使っていることを、海外メディアが不思議がっている」という。
アメリカでは、「『骨董品』として国立スミソニアン博物館の展示に加わるほどの代物になっている」のだそうだ。
そして、海外メディアは、日本人がいまだにFAXを愛用する原因を、「高齢化社会にある」と指摘、「高齢化社会が絶対確実な方法に執着することが、ファックスへの固執に象徴される」と分析している。
高齢者とは真逆の、若い人たちの間では、「メールが失礼で、電話が丁寧」みたいな風潮ってなんなの?!と思っている人も多いらしい。
FAXなんて、使い方も知らない世代。
電話の方がよっぽど失礼だと思ってる。
電話は相手の時間を奪うもので、電話を受けた側が聞くことに集中してメモを取らなければならない。
ものすごく滑舌が悪い人もいれば、通話環境が悪いこともあるわけで、電話は非効率的というもの。
「まず電話」じゃなくて、「まずメール」にするというルールを社員研修で叩き込んでもらいたい、と言う。
私は若者ではないけれど、まったく同感。
忙しさのピークの時に電話が来たりすると、相手は丁寧なつもりかもしれないけれど、用件はメールで簡潔に伝えてくれ、と思ってついイラっとしてしまう。
「いい人」でいたいのに、思わずつっけんどんになる。
特に大切なことほど、言った、言わないをなくすためにも、メールで残した方がお互いのためなのであって、迅速かつ確実な効率的手段だと思ってる。
だがしかし、大好きな作家の林真理子さんは、仕事の依頼は、「直筆の手紙」じゃないと受けない、と何かで読んだことがある。
電話でもメールでもなく、「直筆の手紙」。
それ以外は誠意がない、と判断するらしい。
そういった伝達手段の価値観は、人によって全く違う。
結局、伝達手段が多い今、こちらの価値観とは関係なく、相手が望まない伝達手段で伝達を図ろうとすると、うまくいかない、という、ただそれだけのことなのだ。
一見、伝達手段が増えて便利になったようで、実際、「この人には、この方法で」と、年代等属性を考慮しつつ、相手の好みに応じて伝達方法を変えるというスキルが求められ、結果として、非常に面倒くさいことになっている。
手法はどうあれ、目的は「伝える」ことと思いつつ、ビジネスの基本は人間関係だからこそ、失礼にならないように、「メールで失礼します」と断りを入れて相手の様子を伺ってしまう小心者の私は、常にモヤモヤ~っと、すっきりしない。
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