先日、社外の友人と話していた時、「セクハラ」の話になった。
大手メーカーの某社、50代の男性部長(既婚)が、他部署の20代の新入社員の女性(独身)を初めて食事に誘い、2人で食事を終えた帰り道、その新人女性に、あろうことかキスを迫ったのだという。
女性は翌日すぐに社内のセクハラ相談窓口に駆け込み相談。
会社は当然これを問題視。
男性本人に話を聞いたところ、「食事に誘ったら、彼女は快く応じてくれた。それはすなわち、男女の関係として『OK!』という意味だと思った」と会社に説明していたのだそうだ。
一方、彼女は、他部署とはいえ部長、会社の大先輩の誘いを「断ったら失礼」だと思ったから、断ることができずに一緒に食事をしただけで、その男性に好意があったわけではまったくない。
そんなわけで、その部長は、すぐに会社命令により遠くの支社に転勤になったのだという。
この話を聞いた我ら会社員の男女5人・・・。
「その部長、あり得ない」、「どうして部長にもなってそんなことがわからなかったんだろう」、「自分のせっかく築いた会社人生をそんなことで価値を下げるなんて」、と、部長に対して同情ゼロ。
これは最近、「妄想型」と言われる新型セクハラの典型と思われるケース。
「自己中心的な思考と共感力・想像力の欠如が根底にある」もので、勝手に妄想を抱き、勘違いな行動に走る。
「オレはイケてる!」という思い込み、「誘いを断らないのは、彼女がオレに好感を持っているから」という思い込み。
相手が断ることができないような「ポジション」に自分があることが理解できず、断らないのは「自分に魅力があるから」という自惚れ、勘違い。
その勝手な思い込みだけで、「本人にはセクハラ行為をしているという自覚はなく、加害者になっている自覚も当然ない」というのだから、かなり厄介。
しかし、被害者は、「望まない相手からしつこく誘いを受けたり、愛情表現をされたりすることで対人恐怖に陥ってしまったり、『相手をこのような行動に走らせてしまったのは、自分にも何かスキがあったからではないか』と、激しい自責の念に駆られてしまったりする」のだそう。
話は変わって、妄想だけではすまないのが痴漢の話。
「朝夕の満員の通勤電車での痴漢事件がなかなか減らないなか、一方で痴漢と疑われる冤罪のリスクが顕在化している」という事情から、「痴漢冤罪保険」なるものが某保険会社から9月に販売されて、注目されているのだそう。
「男性が痴漢を疑われたとき、携帯電話やスマートフォンにあらかじめ登録しておけば、事件発生時に画面のボタンを押すだけで、登録弁護士の携帯電話やスマートフォンにメールが一斉発信され、弁護士と電話で相談できるという仕組み」なのだそう。
「痴漢を疑われて捕まった時に、『初動』を誤ると無実を証明することはむずかしくなる」ため、弁護士にすぐに助けを求めることができるのは大きな安心につながるようで、月額590円という安さもあって自分と家族を守るためには実用的な保険と男性の間で好評。
電車に乗るのにも、保険が必要な社会になるとは。
痴漢話もセクハラ話も、まったく減る気配のない日本。
セクハラ冤罪保険・・・なるものも、近い将来発売されることになるかも。
保険の発売が必要になる、その前に、もっと根本的な対策が「社会」として必要なのではなかろうか。
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