「モハメド・アリが死んだ」。
伝説のボクサー、モハメド・アリ死去のニュースが伝えられた土曜日、ポールは朝から激しく動揺していた。
BBCでも追悼番組が流れ、多くの著名人が彼についてコメントしていた。
有名なボクサーだということは知っているものの、ショックを共有できずに「そうなんだ」と言うだけの私に物足りなさを感じたポールは、いかにモハメド・アリが偉大な人物であったかを語り始めた。
過去のテレビ・インタビュー映像を見ながら、
「こんな風に彼が興奮して話しているとき、みんな彼のことをクレイジーだと言っていたけど、そうじゃない。彼はとっても頭のいい人で、あれは全部わざとだったんだ」。
「オリンピックで金メダルを取ったのに、故郷のアメリカに戻ってレストランに行ったら、黒人はダメだと店主に拒絶されたんだよ。国に貢献したのに、こんな仕打ち、信じられる?!」、と話し出したら止まらない。
アリの原動力は、人種差別にあったのだと。
そして、「ベトナム戦争への反対と信仰を理由に米軍への入隊を拒否し、王座を剥奪された」ことを知った。
その時、モハメド・アリは、
「ベトコンはオレを”ニガー”と呼ばない。彼らには何の恨みも憎しみもない。殺す理由もない」、
「いかなる理由があろうとも、殺人に加担することはできない」、
「オレたち黒人が戦うべき本当の敵はベトコンじゃない。日本人でも中国人でもない。300年以上も黒人を奴隷として虐げ、不当に搾取し続けたお前たち白人だ!」、
などなど、いずれもベトナム戦争徴兵拒否の際に言った言葉なのだそうだ。
故郷ケンタッキー州ルイビルの市長は市庁舎に半旗を掲げることを指示したうえで、「『ボクサーとして偉大であるが、彼の“勝利”はむしろリングの外でずっと続いていた』と市を象徴する英雄の死を悼んだ」とニュースにあった。
改めて今、偉大な足跡を振り返り、モハメド・アリの冥福を祈らずにはいられない気持ち。
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