今年の夏、高校時代の同級生数人で集まって飲み会をした。
今はみんなアラフィフ。
その中で、興味深い話があった。
同級生Bくんが大学卒業以来ずっと働いている会社は、地元の人ならだれもが知っている会社。
入社してから20年以上、盆と正月以外に休みを取ったこともなく、使わなかった有給休暇を積み立てられる制度があり、軽く200日を超えているのだという。
飲み会の日も休日だったにもかかわらず、仕事で遅れて参加したうえ、翌日も朝早くから仕事があるという。
若い頃ならともかく、この年になって、その働き方大丈夫?と思うところだけれど、本人はまったく気にしていない様子で、それどころか、仕事に対しては若い頃以上に意欲的。
「その働き方、今の若い人たちには通用しないよ~、積立年休の日数を自慢するなんてアウトだよ」、と助言すると、「わかってる、わかってる。自分が好きだから仕事してるだけ。部下には強制しないから」。
そんなBくんの職場は、かつて働いていた契約社員の人たちが、仕事をやめたあとでも機会があれば気軽に挨拶に来るような、フレンドリーな職場だと聞いて納得。
きっといい職場なんだ、と思った。
先日、まったく別の機会でも似たような話が出た。
その人は、今から20年以上前の大手企業のサラリーマン時代、最長72時間連続勤務したことがあるという。
今思えばあり得ない話だけれど、その頃はとにかく仕事に無我夢中で、仕事を終えた時には達成感こそあれ、辛いとも思わなかった、と。
当時のチームのメンバーが最高で、むしろ一緒に仕事をしたチーム全員で何かを成し遂げることが喜び以外の何物でもなかったから、長時間労働について考えたこともなかった、と。
似たような話はザラにある。
世の中の働き方改革の流れの中、長時間労働はいまや「悪」。
だがしかし、仕事のストレスは、「時間の長さ」だけでは測れない。
もちろん常軌を逸するような場合は別として、長時間労働自体がストレス要因になることはむしろ少ないとの見方もある。
それ以上に影響が大きいのが、仕事の環境、人間関係。
本人が自覚しているかどうかは別として、そもそもの問題が、長時間労働ではなく、人間関係というケースも多い。
長時間労働がいいというわけではもちろんなく、労働時間の長さに加えて、仕事の環境、良くない人間関係が絡み合うことで弊害として露見する。
長時間労働よりも職場の人間関係の方が、より強いストレスとなりうるのは間違いないと思う。
人間関係の問題は数値では測れないだけに、労働時間の把握よりもよっぽど難しく、当事者でなければ改善も困難。
「働き方改革」を掲げた長時間労働の解消で、世の中に徹底的な効率化だけを追求した無機質な職場が増えて、生き生きと働く人がどれだけ増えるのだろうか?
そんなことをふと考えたりする。
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