乳がんと診断されて以来、夫のポールが明らかに私を元気づけようとしているのがわかります。
食事を作ってくれるのは以前からですが、あえて楽しそうに鼻歌を歌ってみたり、下手なジョークで私を笑わせようとしたり、家の中を暗い雰囲気にしないように頑張ってくれています。
それは分かるのですが、トゥー・マッチ!
今日も、私が乳がんサバイバーの友人が送ってくれたメールを熟読しているときに、いろいろ他愛もないことを話しかけてきます。
「イギリス王室のフィリップ殿下のお母さんはね・・・」、
「俳優のキアヌ・リーヴスは超絶いい奴で、映画『マトリックス』で作ったお金を一切自分のために使わなかったんだよ・・・」。
気持ちは嬉しいのですが、自分のサバイバルのために必死の私には、フィリップ殿下もキアヌ・リーヴスも・・・、ごめん、今じゃない。
手術が終わったら考えるけど、今は無理。
癌になると、本人はもちろん、家族もどう対処すればいいのかがわからないのだと思います。
もし、夫のポールが癌になっていたら、私も同じことをするでしょう。
でも、何も語らず、ただそばにいて静かに見守ってくれるだけでいいのです。
それだけで幸せです。
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コメント
この話を読んで、ある歌の歌詞が浮かびました。失恋して泣いて途方にくれる女性、タクシーに乗るとドライバーは、彼女の泣き顔を見て見ぬ振りをして、天気予報が外れた話とプロ野球の話を何度も繰り返す…誰とも話したくない彼女、でも沈黙は嫌、タクシードライバーの温かい心使いの歌詞です。(中島みゆき タクシードライバーより)ポールがキアヌとフィリップ殿下の話をするのも、このタクシードライバーと同じで、えり子さんの今には響かないかもだけど、ポールの温かい心遣いを感じました。
私よりATSUSHIさんの方がポールの良き理解者!ポールはATSUSHIさんに感謝ですね。
中島みゆきのタクシードライバー、聞いてみたくなりました。
そんな歌があるんですね。知りませんでした。
中島みゆき、いいですよね。
歌詞が素晴らしく、この歳になると、つくづくそう思います。