年末、いとこの葬儀で札幌から旭川に行った時、帰りの電車で本を読んでいたのですが、一緒に行った妹がたまたま同じ本を隣の席で読んでいて、思わず笑っちゃいました。
その本が、林真理子さんの「成熟スイッチ」。
姉妹だけに考えていることが同じ。
林さんは現在68歳で私より一回り以上年上なので、正直なところ、さすがに考えが古いな~と思う部分もありました。
だがしかし、なかなか教えてもらえない大人のマナー、「成熟とは」を学ぶことができて、「なるほど。へぇ~、そうなんだ」と思う興味深い本でした。
著者が言いたいことはただひとつ、「老害・暴走老人にならないための成熟マナー」。
知り合いのお医者さんの話を引用して、「いくらお金があっても地位が高くても、性格が悪くて嫌われている老人には、誰も見舞いに来てくれないという現実。家族さえ訪ねてこない。年をとると人間の真価がわかる」。
それはすなわち、「年をとって、後輩に成熟の素晴らしさを教えてくれる人と、老いの醜さを見せつける人がいます。若い頃には、それほど違いがなかったかもしれない人たちが、歳月を経ると、まるで別世界の住人のように振り分けられていきます。成熟にも格差が生じてくるのです」。
これ、本当によくわかります。
問われているのはこれからの自分自身のあり方。
決して後者にならないように。
私自身、50歳を過ぎた今も礼儀に無頓着で日々反省することも多く、無邪気に無礼を働くタイプなので、その「戒め」として時々読み返したい本。
50代以上にお薦めです。
読んで頂けたら↓
コメント
林真理子イコール時代の変遷と言えそうなくらい、昭和から令和まで、時代の中心に居ますよね。
各時代の代表的な人はいても、通しで生き抜いてきた稀有な人だと思っています。
そして、古い(古式ゆかしい、というか、かくあるべき!という)世界を直に見た最期の世代。
語り部ですね(笑)
まさに昭和、平成、令和を通じてど真ん中を行ってますよね。
その時々で使い分けて。
林真理子さんが先輩にいてくれたら、って思います。