テレビドラマの力

先日書いた今イギリスで大問題になっている富士通の会計システム「ホライズン」と郵便局長を巡る「イギリス史上最大の冤罪事件」の話。

お金儲けのためではなく、ただひたすら地域社会のために貢献してきた善良で勤勉、誠実な、実に700人以上の郵便局長たちが、導入した会計システムの不具合のせいで現金を横領した罪を着せられ、人生や信用を台無しにされたという、ありえない事件。

11日の今日、ヤフーニュースでも「英史上最大の冤罪と闘う郵便局長を描いたTVドラマが「ヴォルデモート」富士通を追い詰める」で取り上げられていました。

きっかけは記事にある通り、「すべてを失った元局長らが無実を証明するまでの約23年の闘いを描いた英民放ITVのドラマ『ミスター・ベイツ vsポストオフィス』が1月1日から4日連続で放映されたこと」。

システムの不具合が始まったのは23年前。

冤罪で全財産を失い、ホームレスになったり、家庭が崩壊したり、子供がいじめられたり、耐え切れずに自殺した郵便局長も4人はいると言われているこの事件ですが、その間、郵便局長たちがどんなに問題を訴えても、「システムに問題はない」と聞く耳を持ってもらえず、メディアも無視をし続けて、それが今になってようやく・・・。

テレビドラマのお陰。

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そのことが「切ない、悲しい」と毎朝オットが嘆いています。

社会正義という言葉が登場したのは、イギリス産業革命やフランス革命が起きた18世紀のヨーロッパ。

それがいまや、社会正義も何もあったもんじゃない。

オットの中に母国イギリスの失望感が漂っています。

富士通も責任を問われることは間違いないものの、経緯を考慮すると「もらい事故」のようなものであり、この事件、私たち日英夫婦にとって目が離せない、要注目事件です。

 

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