ちょっといい話

もうかなり前の話ですが、「今日、とってもいいことがあったんだ!」と言ってポールがとっても喜んで帰ってきました。

聞けば、地下鉄の切符を買おうと自動販売機に並んでいると、ポールの前で切符を買い終わった年配の女性が、次にポールが切符を買っている間、ちゃんと切符を買えるかどうか心配で、すぐ横にそのまま立って彼を見守っていてくれて、買い終わると、「ちゃんと買えたから安心したわ。」と言って改札機に向かって行ったとか。ポールはとっても嬉しい気持ちになって「どうもありがとう!」とニコニコ顔で挨拶したそうです。

「え、そんなことで?!」と思われそうな話ですが、私は、「ポール、あなたって人は、普段そんなに人から親切にされてないの?そんなことで、100年に一度の出来事みたいに喜ぶわけ?」と思って、本当に涙が出そうになりました。

地下鉄では、ポールが座ると隣に人が座らないので、できる限り立つようにしているらしいし、東京の電車では「外人は座るな」とはっきり言われたこともあるらしい。

大好きな近くのホームセンターに買い物に行っても店員さんたちはすぐに逃げてしまうし、人種差別とは言わないまでも「外国人が苦手」な人の方が日本ではまだまだ一般的なようです。

外国に一度でも住んだことがある人なら「外国人として生活することの大変さ」を感じたことがあるでしょう。

言葉ができないことで見下されたり、ジロジロ見られたり、その国の習慣を知らずに恥ずかしい思いをしたり。

・・・そんな毎日を繰り返している外国人には、ちょっとした親切がとっても嬉しく感じられるんですよね。

その次に喜んで帰ってきた日は、交差点で、自転車に乗った小学生の男の子から、「これ、食べる?」とグレープ味のハイチューをひとつもらって帰って来た時だったかな。。。

子供には外国人ポールの寂しさが通じたのかも。

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